全国8カ所をまわる25周年記念コンサートツアー。
そのフィナーレを飾った仙台公演の翌日も、我々はピアノを届けに参りました。
今回お届けするのは、仙台からほど近い多賀城市にお住まいの、高校2年生の男の子。
音楽大学を目指す彼は、受験を控えながら震災にあい、ピアノを失ったのです。
「早く練習ができるようになりたい。」と連絡があり、「スマイルピアノ500」として初めて生ピアノをお届けすることに。
我々だけでなんとか運べた電子ピアノとは違い、調律、運搬のプロが必要な生ピアノ。
ということで、プロのスタッフが揃うコンサートの翌日に設定。西村が、トラックに積まれたピアノを試し弾きし状態を確認した後、一同引き連れて多賀城市に向かいました。
遊びに来ていた近所の子供達など、大勢の方に見守られながらピアノはゆっくりとトラックから家の中に。
200キロを超える生ピアノは、簡単には動かせないため、置く場所を何度も確認し、ようやく設置完了。
西村が、お集まりの皆さん、そして新天地を迎えたピアノにご挨拶と、「微笑みの鐘」を演奏。 前日のコンサートとはまたひと味違った音色が、リビングに響き渡りました。
その後、西村が男の子にも「何か演奏して!」とリクエスト。
すると、照れながらおもむろに弾きだしたのが、クラシックの大作。 力強い演奏に、こちらが元気づけられたようでした。
音楽交流の後は、固い握手。 「楽しんで弾いてね。それが、音楽の火を絶やさないことだから」 お互いに気持ちを確認し合い、生ピアノ第一号は無事終了。
一同、東京に戻りました。